フットサルの動画をYouTubeに上げることについて相談された話。

YouTubeチャンネルを運営しているMさんから、メールで相談を受けた。

Mさんはフットサルの公式戦のビデオを撮影して、それらの動画をYouTubeで配信している。
僕とMさんとは面識がないが、僕の意見が聞きたいということだった。

Mさんは最近、あるオフィシャルリーグ戦の運営責任者から、YouTube動画の配信をやめるようにとのメールを受け取ったそうだ。

(Mさんは僕とのやりとりの中で、このブログで名前を公表してもよいとおっしゃったが、相手の方の名誉にも関わるのでそれは丁重にお断りした。というわけで以下、名前は伏せて書かせていただく。)

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MさんのYouTubeチャンネル

Mさんのチャンネルでは、フットサルの公式戦などを取り扱っている。何本か動画を見たが、クオリティは高い。何をもってクオリティが高いかと言うと、カメラワークだ。フットサルの試合を撮るにはある程度の経験が必要だと僕は思っている。展開を予測する力が、カメラワークに表れる。Mさんの撮影は、スタンドで撮影するレベルとしてはかなり高めで、ストレスなく試合に集中できる。

Mさんの目的は、試合を見に来ることができない遠方の方にもフットサルの公式戦の面白さを知ってもらいたいということと、下位のカテゴリのチームなどに研究や参考に使ってもらうことで、少しでもフットサル界全体のレベルアップに貢献できれば、ということだった。

運営はなぜ配信を差し止めてほしいのか。

Mさんがそのオフィシャルリーグの運営から受け取ったメールの概要は以下の通りだ。

・無断で撮ると肖像権の侵害にあたる。
・プロではないのでむやみに配信できない。
・試合映像については現在スポンサーを探している状態。勝手に配信されると価値が下がる。
・リーグの資金創出のためにも配信を差し止めてほしい。

それに対して、Mさんから僕への質問はこうだ。

「個人での配信は価値を下げることでいけないことなのでしょうか?」

僕の答え。ポイントは3つ。

僕は個人的な見解を答えた。以下が僕の返信メールの抜粋だ。(諸事情により一部修正済み)

ポイントは3つあります。

1.肖像権の所在
2.撮影許可
3.配信することで価値が下がるか否か

1.肖像権の所在
肖像権は、映像に映っている選手や審判員個人が持つ権利であって、運営に帰属するものではないと考えます。運営と各選手の間で、「肖像権を運営に委譲する」旨の契約が為されているのなら運営の言う理屈は通りますが、そうでなければ取ってつけられた理由であると思います。(※)
しかし同様に、M様も肖像権に関して「動画を配信するけど良いか」という旨の確認を全選手にできているかというと、恐らくそうではないでしょうから、動画配信が法的に可か否かについてはグレーゾーンですね。僕は判断しかねます。

2.撮影許可
そもそも撮影の許可を取っているかどうかは、問題です。撮影許可を取っていて撮った動画なら、ここは議論の余地なしですね。

3.配信することで価値が下がるか
オフィシャルの動画をスカパーなどの有料契約チャンネルで配信するということであれば、価値が下がるからやめてくれという理屈は通ると思います。しかし複数の人が配信することでコンテンツの価値が下がってしまうというのであれば、そもそも撮影許可は出さないはずです。

僕自身は、露出が増えて注目されるほうが良い結果をもたらすとは思いますが。

結論
僕の意見は、オフィシャルはオフィシャルの動画配信をちゃんとすればよいし、できないのであれば、M様のような情熱を持った方に外注すればよいわけであって、やりもせずに配信を止めてくれというのは意味がわからない、ということです。動画なんかはどんどん出していけば良いと思います。それよりもオフィシャルはクオリティの高いものを作るように努力して、価値を上げていけば良いのです。

権利を主張する前に、まずやることをしっかりやってほしいものですね。

※肖像権に関して、運営に帰属しないとメールには書いたが、ビデオ撮影をするリーグに参加している時点で肖像権は許諾しているとも考えられ、その意味では肖像権そのものを誰も主張できないのではないかとも思う。そもそも、選手は自分のプレーが露出することに対して悪い気はしないのではないかとも。

Mさんの答え

以下はMさんの返信の抜粋だ。

木村様の言われるように私もきちんとした手順を踏んで撮影に臨んでいたわけではないので軽率であったと思います。以後、気をつけようと思います。

なお、運営はスカウティング目的以外の撮影許可は出していないとのことだった。したがって、Mさんは無許可で撮影していたということだ。あかんやん(笑)。

なにが言いたいか。

僕は、YouTubeでフットサルと検索すれば、日本の公式戦の動画が溢れるぐらいになったほうが良いと考えている。
それはオフィシャルであろうがアンオフィシャルであろうが、何だってよい。

コンテンツはお金になる。

今どき、動画コンテンツは広告収入になる。金になるのだ。フットサルだってどんどん表に出していって、お金にするほうが良いに決まっている。アマチュアスポーツが儲けてはいけないという考えが、そもそもイケてないのだ。堅苦しいことを言わずに、どんどん露出すればよい。

競合相手が多ければ、その業界は繫栄する。

非公式の動画のクオリティが高ければ、オフィシャルはそれを上回るクオリティの動画を制作して配信すればよい。ライバルに負けたくないという向上心が質を高めていく。その結果、閲覧者は増えて広告収入は増すのだ。市場は成長して、業界全体が繫栄する。コンテンツがお金を生めば、さらにお金をかけることが出来る。

配信の権利を独占したい人の考え方は、「閲覧者の数は一定で、競争とはそれを奪い合うことだ」というもの。それはある意味正しいが、根本的に間違っている。「閲覧者の数は増やすもの」という観点に立たなければ成長は無い。

コンセプトを忘れてはいけない。

フットサルは「いつでも、どこでも、だれでも」というオープンで気軽なコンセプトが受けて、大流行したのだ。

なんでも許せとは言わない。

しかし、オフィシャルが堅苦しくなりすぎたことが、ここ数年の競技人口マイナスの要因のひとつかもしれないということに、そろそろみんな気づいても良いころではないだろうか。

今日も最後までお読みいただいてありがとうございました。



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