ある程度成熟したチームでは、キャプテンを任せるなら若い選手が良いと、僕は思っています。
監督時代はもっともっと成長してほしい若い選手には特に、キャプテンを経験させたいと考えていました。
夫婦や恋人同士が口喧嘩になったときは一般的に、女性のほうが強い。
話はガラリと変わりますが、カップルの口喧嘩は、一般的に女性の方が強いのではないでしょうか。
そうじゃない、男性の方が口達者なカップルももちろん沢山いるのでしょうが、一般的には女性の方が強いカップルが多いように思います。
ちなみに僕は、口喧嘩そのものを出来る限り避けます。
勝てる見込みのない勝負をするほど、無謀に、無駄に時間を浪費して生きられる年齢ではないからです(笑)。
それはさておき、なぜ女性のほうが口喧嘩が強いのか。
一般的に女性の方が、常日頃から相手のことをよく観察して、しかも相手の行動や発言を覚えているので、いざ口喧嘩になったときには痛いところを細かく理詰めで攻撃することができるのではないかと思います。人によっては、平日昼間のカフェで友人に相方の文句や愚痴をしゃべって、「女子会」で知らぬ間に口喧嘩のトレーニングを積んでいるのです。
女子会友達も、自分の旦那や彼氏をギャフンと言わせた武勇伝をノリノリで披露してくれます。聞いているほうは、（なるほど、そういう言い回しがあるのか。__φ(￣^￣ )メモメモ）と、相手を叩きのめすための気づきを得ることができたりもします。
インプットは常に、アウトプットのためのインプットであることが大切。
相手の過ちや失敗があったとき、女性は必ずその一部始終をしっかりと脳裏に焼き付けます。これをインプットだとすると、その女性はその情報をアウトプットする機会を常にうかがっています。その機会が、女子会であったり、友達とのラインであったり長電話であったりするわけです。
友達に相方の文句や悪口や愚痴を言う段階は、いわば「練習」です。練習で日ごろのストレスを発散しながら、いざ「試合（本チャンの喧嘩）」になったときのために、トレーニングしているのです。
アウトプットのためのインプットだから、知らず知らずのうちに脳がより鮮明に覚えておこうとするのではないでしょうか。練習時には、相手がどれほどのていたらくか共感を得るためにも、論理的に友人に伝えようとします。そして試合当日には、万全の戦略で練習した通りに対戦相手にすべてをぶちまける。対戦相手はぐうの音も出ません。
もちろん全員そんな感じだと思っているわけではないですよ。例え話です(笑)。
ツッコミの上手いお笑い芸人は、普段からトレーニングを積んでいる。
芸人さんは、天才だからツッコミが上手いのではありません。もちろん、才能はあると思います。いつも色んなことに対してツッコんでいるから、ツッコミが上手いのです。普段からツッコんで練習を重ねることで、素晴らしい間合いで、最高のツッコミができるようになるのだと僕は思います。
そして芸人さんのネタ探し（インプット）は秀逸です。
芸人さんは、常日ごろから、アウトプットする（しゃべる）ためのネタを探しています。移動する新幹線やタクシーの中で、先輩や後輩との食事の最中にも、家族との団らんの中にも、笑いのネタを探してアンテナを張っているのです。
口喧嘩もお笑いもスポーツも、インプットとアウトプットの本質は同じ。
毎回の練習後や試合の後に、チームのメンバーに向かって一言でも話さなければならないとしたら、あなたならどうするでしょうか。恐らく、「今日は何を喋ろうかな。」と、常日ごろから考えるようになるでしょう。
監督やコーチ、キャプテンなどの立場になると、日常から、アウトプットを前提としたインプットを心掛けなければならなくなります。毎日しゃべるネタを探すために、常にアンテナを張っている必要があるのです。
テレビでネタを探したり、会社の朝礼で上司の話を興味深く聞いたり、啓発本を読んだり、プレゼンのスペシャリストに学んだり、Youtube動画を見たり。
そして、アウトプットを前提としたインプットは、より実用的なものになります。
なんの考えもなくただテレビを眺めているよりも、人に教えるために、人に伝えるために目的の動画を検索してYoutubeを見るほうが、より自分の身となり財産となり得るのです。
キャプテンにはそういった、チームメイトに対してアウトプットすることを前提としたインプット能力（情報収集力）が求められると僕は思います。本を読んだり、調べたり、人に教えを乞うたりすることで、より使える知識を増やしたり、人間的に成長していくのです。
人間は必要に迫られて、効率的に能力を上げることができるものだと思います。
求められていない時には能力を上げるスピードは上がりにくいものですが、アウトプットが必要な立場になることで、成長スピードは段違いに上がります。
だから、若い選手にキャプテンを任せた方が良いのです。
今日も最後までお読みいただいてありがとうございました。
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