フットサル日本代表を強くするためにまずやるべきこと。

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前回のブログを読んでいない方は、以下を先に読んでから戻ってきていただくとありがたいです。

試合の強度を上げる最も効果的な方法とは

前回のブログを要約すると、「フットサル日本代表を世界トップレベルに引き上げるにはそのための土壌を作る必要があって、筆者自身が思いついているのは2つある」というお話でした。

  1. ひとつは、代表活動のチーム活動化

  2. もうひとつは、守備の強度の世界基準化

今回のテーマは、2番目の「守備の強度の世界基準化」をどうやって実現させるかに着目したいと思います。

競技者がいちばん燃えるのはどんなとき?

あなたがフットサルの選手(チームの中で主力ではない、出場できるかどうか微妙なぐらいの)だとして、普段のリーグ戦で出場チャンスが来たという状況を想像してください。

  1. 観客席に知り合いはひとりも居ない。
  2. 観客席に両親や彼女、友達など、合わせて10人ぐらい応援に来ている。

1と2、どちらが燃えますか?

知り合いが見に来ている時ほど選手は燃える

筆者は実際に競技リーグで采配を振るっていた経験があるので体感していますが、客席に知り合いが(とくに、はじめて)来ている選手は、「俺を出してくれ」という視線のアピールが普段よりも強烈で、実際に試合に出たときには、普段よりもシャカリキにプレーしていました。

シャカリキというのは定量的に測れないので、僕自身が感じた割合を無理やりに当てはめてみると、普段より20%ぐらいシャカリキ度がアップしていたという感じです。

シャカリキというと、競馬でいう「かかり気味」の状態なので、悪い方向へ転ぶこともあります。それでも、心理状態を整えられさえすれば、動きのキレが上がって良いプレーに繋がります。この動きのキレを、ここでは分かりやすくプレー強度と呼ぶことにしましょう。

多くの観客を動員することができれば試合全体のプレー強度は上がる

これを確信させてくれたのは、皆さんご存知のYuTubeチャンネル、「目指せ!Fの頂」でした。

「目指せ!Fの頂」では回を進めるごとに、FC NAKAIの注目度が増し、全日本フットサル選手権の東京都予選に異例ともいえる、多くの観客が詰めかけるようになりました。動画を見れば分かりますが、試合のプレー強度は、僕らが知っている都道府県リーグのそれとは一線を画すものです。もちろん、選手権は負けたら終わりの一発勝負だから強度が上がったということもあるでしょう。何人かの元Fリーガーを擁するFC NAKAIのハイレベルなプレーが、対戦相手のプレー強度も高めたともいえるでしょう。しかし最も強度を上げた要因は、その試合に集まった注目度であると考えて良いと思います。

下位カテゴリのプレー強度を上げることが、代表強化につながる

僕は、まずは都道府県リーグや地域リーグなど、Fリーグからすると下のカテゴリの試合のプレー強度を上げることが、日本代表の強化につながる近道だと考えています。

そして真っ先に始めなければならないのが、下位カテゴリに観客を動員することだと思っています。

少し飛躍した考えだと皆さんは感じるかもしれません。ですが、大まじめです。

ピッチに立つ全員のプレー強度を上げることができるのは、観客だけ

ある試合で、一方のチームにベンチ登録選手が14人、相手チームに11人いるとしましょう。総勢25人。この25人全員のプレー強度を20%ずつ上げてくださいと言われたら、どうしますか?

どんな名監督にも不可能でしょう。

では、25人の選手ひとりひとりの友達や家族や知り合いが、ひとりにつき20人ずつ、(そんなことは無理だという議論は置いておいて)合計500人、観客席に見に来ているとします。全員のプレー強度は上がると思いませんか?

プレー強度が上がると、リーグ全体がレベルアップする

選手がもっとも大きく成長する場面は、公式戦です。大事な勝敗のかかった試合が、もっとも選手が成長するシーンです。

その貴重な試合という場面の全体のプレー強度(つまりプレッシャーやスピード)が20%上がっていれば、(実際はそんな単純ではないでしょうが)選手は2割増しで成長するということです。個人の成長はチーム力の向上に、チーム力の向上はリーグ全体のレベルアップにつながります。

リーグ全体のプレー強度が上がると、チーム間の実力差を決めるのはプレーの質ということになります。つまり、守備の強度が上がることでその守備を駆逐するために攻撃が洗練され、その攻撃を防ぐためにさらに守備の質を高めていくというようにです。

都道府県リーグと代表は関係ないのでは!?

でも、現状ではフットサル日本代表の選手はFリーグクラブと海外クラブからしか選出されていないし、下位のカテゴリの集客と日本代表の強化とは関係ないのでは?と言いたい方もいらっしゃるでしょう。

僕はそうは思いません。

日本代表に選ばれる選手が、日本代表に選ばれるもっと前の話をしましょう。その選手がフットサルという競技に進もうと決めたその入り口は、Fリーグクラブだけでしょうか。地域リーグや都道府県リーグからフットサルを始める選手も、たくさんいると思います。

都道府県リーグは、可能性の宝庫

下位カテゴリだからと侮ることなかれ。将来代表を目指せる程のすごいポテンシャルの持ち主は、地域リーグにも都道府県リーグにもたくさん埋もれています。そしてそのタレントたちが、そのまま埋もれたままでいるのか、それとも鋭角な成長曲線を描いて輝くのかは、下位カテゴリのリーグ自体の集客にかかっていると、僕は強く感じているのです。

タレントを埋もれさせることは日本の損失

地域リーグ以下のカテゴリのプレー強度は、Fリーグ発足以前と比べて、向上しているでしょうか。Fリーグはレベルアップしているのに、下位カテゴリは逆に、後退してはいないでしょうか。

では、世界のトップと言われる国々の、下位カテゴリのリーグはどうでしょうか。日本のようにぬるいプレー強度で淡々と試合時間を浪費しているでしょうか。

具体的に何をするべきか

筆者が言いたいことは、Fリーグ以外の地域リーグや都道府県リーグも、集客の努力をするべきであるということです。時間はかかるかもしれないけれど、それがひいてはフットサル日本代表の強化につながると。

では具体的に、どんな施策があるでしょうか。

常識にとらわれていては、改善しないでしょう。これまで10数年も、当り前のことをしてきて変わらなかったのですから。

このテーマについては、次のブログに譲ります。
いろいろバカげたことを、思いついています。

 

 

今日も最後までお読みいただいてありがとうございました。



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