Fリーグでプレーするには、まず下部組織に入るのが定石である。
まずサテライトで、ある程度の実績を積んでからトップに昇格するというのが当たり前というか、常識のようになっている。
しかし、本当にサテライトで実績など積めるのだろうか。
Fリーグのサテライトって?
Fリーグクラブのサテライト(最もトップに近いカテゴリ)について、今現在どんなリーグ戦を戦っているのかを調べてみた。
クラブ | 名称 | 所属リーグ |
エスポラーダ北海道 | サテライト | 札幌プレミアリーグ(都道府県1部相当?) |
ヴォスクオーレ仙台 | サテライト | 東北1部 |
バルドラール浦安 | セグンド | 関東2部 |
フウガドールすみだ | バッファローズ | 東京都1部 |
府中アスレティックFC | サテライト | 関東2部 |
ペスカドーラ町田 | アスピランチ | 関東2部 |
湘南ベルマーレ | P.S.T.C. ロンドリーナ | 関東1部 |
アグレミーナ浜松 | サテライト | 静岡県2部 |
名古屋オーシャンズ | サテライト | 東海1部 |
シュライカー大阪 | サテライト | 大阪府1部 |
デウソン神戸 | アスピランチ | 兵庫県1部 |
バサジィ大分 | なし? | なし? |
こうして見ると、Fリーグ以外ではトップレベルの地域リーグ1部(上記表の赤太字)に所属しているのは、ヴォスクオーレ仙台サテライト、P.S.T.C. ロンドリーナ(湘南)、名古屋オーシャンズサテライトの3つだけである。
地域リーグ1部への道は険しい。
いつもツイッターでお世話になっている、@leighbhroganさんが、関東地域のFリーグクラブ下部組織のカテゴリ変遷図をとても見やすくまとめてくださっていたので、ここに引用させていただく。
ええと、浦安のデフィオさんが抜けてましたね。
正直言うと、デフィオさんをこの図に入れるのが(他のチームとの比較対象として)適当かどうか少し迷ったのです。
一日おいて、「まあ、それは見る人が決めればいいか」…と思い至ったので、追加版をアップしておきます。 pic.twitter.com/pos2feAk2H— Kato, Takuya (@leighbhrogan) 2017年2月26日
関東地域の中でも、特にチーム数の多い東京都などは実質5部リーグまであるようだ。
関東1部まで上がるまでには最短で5年かかるそうである。(当初、7年と書いておりましたが、ご指摘をいただき訂正しました。5年が正しいようです。)
下部組織は一刻も早く、地域リーグに入れるべきだ。
カテゴリが下であれば下であるほど、下部組織の育成にはならない。
下部組織は、スピードの無いリーグで戦うべきではない。少しでも高いレベルで戦うべきである。
選手は低いレベルに慣れてしまうと、成長曲線も緩くなってしまう。
地道にカテゴリを上げていくには、時間がかかりすぎる。その間に選手は年齢を重ねてしまうのだ。
Fリーグ2部を作って、全てのサテライトチームを入れてもいい。
Fリーグはすぐにでも2部制にするべきである。当然、1部と2部の入替もあるほうがいい。
実力が伴いさえすれば、トップチームを下に落としてサテライトがFリーグ1部に上がるという可能性だってある。
これこそが本当の下剋上だ。
Fリーグ下部組織が現状のままでは、生え抜きの選手が定着しない。
下部組織出身の、できれば地元出身の生え抜きのスター選手がいないということが、おらが町のFリーグクラブを心から応援しにくい理由のひとつなのではないだろうか。
2016シーズンのFリーグはシュライカー大阪が優勝したが、大阪の登録選手19名中、地元大阪出身の選手は5人だった。兵庫や滋賀など関西出身選手に条件を広げても、8人だ。地元出身選手が全体の4割程度では、集客も難しいのではないか。
(僕の場合は、マグ時代から知っている地元選手が2016シーズンは奥田亘選手ひとりだけだったが、その奥田選手も引退してしまった。)
地元の生え抜き選手が下部組織のカテゴリをひとつ上げるために、年齢的に旬の世代の大切な時間を費やすのはもったいないというのが、僕の考えだ。
エスポラーダ北海道の観客動員力が優れている理由。
2016-2017シーズンのエスポラーダ北海道の観客入場者数は、26,420人でリーグ中ダントツの1位であった。北海道のリーグ順位は12チーム中9位だ。
2番目に入場者数の多かったフウガドールすみだの19,736人、優勝したシュライカー大阪の15,134人と比べても、いかに北海道の観客動員力が優れているかが分かる。
これは、昔から地元球団の存在しなかった北海道民の地元スポーツクラブへの愛情もさることながら、順位に関係なく一貫して道産子選手をメインに使い続けるエスポラーダ北海道のポリシーに、サポーターが共感しているからに他ならない。
下部組織の理想のあり方を提案しよう
選手の収入や、クラブ経営のことは今回は置いておいて、日本フットサルのトップリーグを支えるための提案をしたい。
(夢物語だと思って、流してください)
下部組織は年齢ごとに1チーム作るのが良い。
Born’98、Born’99、Born’00など、同年齢のチームが毎年生まれるのが理想だ。世代交代はチーム内でなく、チームの実力にしたがってチーム丸ごとすればよい。最も強い世代が、トップチームを名乗ることができるのだ。
年齢制限はゆるく。
カチッと年齢制限を守らないといけないわけではない。
同じチームに気心の知れた先輩や後輩が居たって良い。
のれん分けできることが理想。
トップチームを引退したら、指導者になりたい人は下部組織の監督になって、Fリーグ1部昇格や日本一を目指せばいい。
Fリーグの流れに乗りたくない(全国への移動が難しい)チームは、地域リーグや都府県リーグに参入すればよい。
まとめ
各年齢ごとに下部組織を整備するなんて、出来るわけがないと言われるでしょうが、果たしてそうでしょうか。
ともあれ、Fリーグが国内最高峰リーグで、Fリーグクラブの実力を今よりも上げたいという気持ちが日本連盟にあるなら、Fリーグ下部組織を今すぐにでも地域リーグのトップカテゴリに入れるべきだと思います。
たとえ特別扱いがずるいと言われようと、チカラワザだと言われようと、それが最短距離でFリーグや日本代表のレベルを上げる、今すぐにできる唯一の正解だと僕は思いますが、いかがでしょうか。
今日も最後までお読みいただいてありがとうございました。
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