いちばんヘタクソでも強いチームにいるほうがよいのか、チームは弱くてもそこのトップに君臨するのがよいのか。

昔、国語(漢文)の教科書に出てきた、鶏口牛後という四字熟語がずっと心に引っかかっています。

鶏口となるも牛後となるなかれ

30年以上にわたって僕の疑問であり続けているこのことわざ。

意味は、「牛のお尻(大きな組織の末端)であるよりも、鶏のくちばし(小さな組織のトップ)であれ」というものです。

受験戦争のまっただ中にいた10代の頃は・・・。

テストの順位が自分自身の価値そのもののような錯覚を抱いていた10代の頃。
漢文に出てくる四字熟語が好きで「温故知新」を座右の銘にしていた僕は、鶏口牛後を習ってからは、先人の助言は聴き入れるべしと、高校も大学もどちらも、志望校よりも1ランク下のところに入りました。

(鶏口となるも牛後となるなかれだろ?それが正解なんだろ?)というのを言い訳に、まず落ちることがないだろう安パイの学校に進学しました。

競技フットサルの世界に入って、鶏口牛後への疑念は深まり。

フットサルに競技として携わっていると、もの凄い才能があって伸びしろもありそうな選手が、正直言って勿体ないレベルのステージでプレーしているという場面に、度々出くわします。

そんな時にはこの、鶏口牛後という言葉をいつも、思い出してしまいます。

この選手、こんなところ(失礼)でやってるのはもったいないなぁ。もっと上でやればいいのに。でも、鶏口牛後とも言うしなぁ。などと、余計なお世話なことを思ったりしていました。

若い選手は、牛後となるも鶏口となるなかれという考え方に。

競技フットサルにどっぷりと浸かって若い選手との接点が増えるにつれて僕は、鶏口で満足するよりも、若いうちから牛後で揉まれる方が良いという考え方になりました。レベルの高いところで揉まれると、成長曲線は鋭角になる。見える世界も違ってくるはずだ。それは本人が若ければ若いほど、タイミングは早ければ早いほど良いはずだと。

そして時には、「〇〇選手はもっと上でプレーするべきだ」というようなことを、思うだけでなく、生意気にも口に出したりするようになりました。

 

競技フットサルから離れた今はどう感じるか

今は、正解はどちらにもなりえると考えています。

鶏口であっても、牛後であっても、どちらであっても良い。その人自身のその時の状況に応じて正解は違ってくるし、あるいは選択したほうが正解になるのかもしれないと。

大切なのは目標と、その目標を目指すことが自分にとって幸せか否か。

自分が何を為したいのか、それを為そうとする自分は幸せなのか。
そこが大事なのであって、鶏口なのか牛後なのかという、どちらに所属するべきかと言う問題はもはや手段でしかないのです。

例えば、北海道へ行くという目的があるとします。
鶏口なのか牛後なのか、どちらに所属するべきかと言う問題は、北海道へ行くという目的を果たすための手段の違い、例えば自転車で行くのか飛行機に乗っていくのかという違いでしかありません。自分にとって、北海道を目指して自転車を漕いでいくことのほうが楽しいのか、楽々と飛行機で行く方が良いのか。どちらも幸せならば、どちらも間違いではないのです。

ブレたって全然いい。

鶏口なのか牛後なのかがブレても、全然いいと思います。
例えば自転車でスタートしたけどしんどいからフェリーに乗ったって、途中で自転車を乗り捨てて新幹線に乗ったって、全く問題ありません。時には目的地が変わってしまったっていい。自分の可能性や価値観を決めつけたり、固定する必要はありません。
旅を続けると、視野は広角レンズのごとく視界が広がっていきます。今まで見えなかった場所を目的地に変えたって良いのです。

 

まとめ

鶏口牛後という言葉は、昔の中国の、その時代のその状況だからこそ真理と言える言葉だったのではないでしょうか。

競技フットサルをやっている時は、自分自身の視野が狭かったと、感じます。
今は少し視野も広がって、もっともっと広角にも望遠にも幅の効くレンズが欲しいと思うようになりました。

ただしフットサルというチームスポーツには、それに振り回される周りの人々がいる。
僕も昔、周りの人々をひどい振り回し方をしてしまい、とても反省しています。

いちばんヘタクソでも強いチームにいるほうがよいのか、チームは弱くてもそこのトップに君臨するのがよいのか。
この答えは、他の誰でもない、あなた自身が決めることなのです。

今日も最後までお読みいただいてありがとうございました。



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